これで迷わない 学びたいことを見つけるステップ
学び直しの第一歩、テーマ選びの迷いをなくすには
何か新しいことを学びたいという気持ちはあるものの、「一体何を学べば良いのだろう」「たくさんありすぎて決められない」と感じることは少なくありません。特に学び直しを始めようとされる方にとって、この最初のテーマ選びは、時に大きなハードルとなることがあります。
この段階で立ち止まってしまうと、せっかく芽生えた「学びたい」という意欲がしぼんでしまうこともあります。しかし、安心してください。学びたいことを見つけることは、難しい特別なことではなく、いくつかのステップを踏むことで、どなたでも進めることができます。
ここでは、学びたいテーマを見つけるための具体的な考え方と、そのためのステップをご紹介します。
1. 自分自身を見つめる
学びたいテーマを見つける最初のステップは、外に目を向けるのではなく、まずご自身の内面に目を向けることです。
- 興味や関心: 今、心惹かれることは何でしょうか。テレビで見たこと、読んだ本で気になったこと、友人との会話で出てきた話題など、些細なことでも構いません。純粋な興味が、学びを持続させる一番の原動力になります。
- 過去の経験: これまでの人生で、楽しかった経験、もっと深く知りたいと思った出来事、あるいは少し苦手だけれど克服したいと感じたことはありますか。過去の経験の中に、隠れた学びのテーマが見つかることがあります。
- 将来やりたいこと: これから先の人生で、挑戦したいこと、できるようになりたいことは何でしょうか。旅行、趣味、ボランティア、仕事に関することなど、漠然としたイメージでも構いません。将来の目標から逆算して、今学ぶべきことを見つけることもできます。
これらの問いに対して、すぐに答えが出なくても心配いりません。焦らず、ゆっくりとご自身の心に問いかけてみてください。手帳やノートに書き出してみるのも良い方法です。頭の中だけで考えるよりも、書き出すことで考えが整理されやすくなります。
2. 情報収集をしてみる
ご自身の内面を見つめる中で、いくつか気になるキーワードや分野が出てきたら、次にそれに関する情報を集めてみましょう。
- 図書館や書店: 興味のある分野の入門書や雑誌を手に取ってみる。ざっと目を通すだけでも、その分野の全体像や面白さに触れることができます。
- インターネット: 特定のキーワードで検索してみる。ただし、情報が多すぎる場合は、公的機関や信頼できる団体のウェブサイトから調べるのが安心です。いきなり専門的なサイトを見るより、初心者向けの解説を探すと良いでしょう。
- 人に聞く: その分野に詳しい知人や友人がいれば、話を聞いてみるのも有効です。体験談は、学びのイメージを具体的にするのに役立ちます。
この段階では、深く掘り下げる必要はありません。様々な情報に触れ、「面白そう」「これなら続けられそう」と感じるものがあるかを探すことが目的です。難しそうだと感じたら、別のテーマに目を向けても全く問題ありません。
3. 小さく試してみる
いくつかの候補が見つかったら、いきなり本格的に始めるのではなく、「小さく試してみる」ことをお勧めします。
- 入門書を読む: 分厚い専門書ではなく、分かりやすい入門書を一冊読んでみる。
- 無料のオンライン講座を覗く: 最近は無料で学べる動画や解説が多くあります。まずは一つか二つ見て、雰囲気を掴んでみる。
- 関連する場所を訪れる: 美術館、博物館、地域のイベントなど、興味のあるテーマに関連する場所に足を運んでみる。
小さく試すことで、「思っていたものと違った」と感じたり、「やはり面白い、もっと知りたい」と確信したりすることができます。もし違ったと感じても、それは失敗ではなく、次に進むための大切な発見です。試すための時間も、最初は15分や30分といった短時間から始めてみるのが無理なく続けられるコツです。
4. 完璧を目指さない
学びたいことを見つけるプロセスは、一直線に進むとは限りません。迷ったり、立ち止まったり、時には選んだテーマを変更したくなることもあるかもしれません。
最初のテーマ選びで完璧な答えを見つけようと気負う必要はありません。最初は漠然としていても大丈夫ですし、始めてみてから「やはり違うな」と感じたら、途中で方向転換しても良いのです。学び続けること自体が大切であり、その過程で本当に夢中になれるテーマが見つかることもあります。
学びへの扉を開く
学びたいテーマが見つかったら、いよいよ学びの習慣を身につける次のステップに進む準備ができたことになります。今回ご紹介したステップが、あなたの学び直しの第一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。
焦らず、ご自身のペースで、学びの扉を開いてみてください。